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夏の定番! リネンやコットンの布バッグ

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湿気が多くて蒸し暑い、日本の夏が、ひたひたと迫ってきました。ふだん持ち歩くバッグも、圧倒的に布の出番が多くなります。

布作家の清水きみえさんは、1年を通してさまざまな素材で、バッグを作っていますが、夏になると、俄然、涼しげで、軽やかな布が多くなるそう。

「夏はやっぱり、リネンやコットンをベースにした作品が多くなります。配色を考えながら布合わせをしていくのですが、使い込まれたような味わいを出したくて、コットンを裂き織りして、ポケットにしたりしています」

凛としたリネンに、くたっとした裂き織り。
デザインを考えるときは、1枚のプレーンな平面を、いかに立体的に見せていくかを常に意識しているという清水さん。布を裂き織りにして編み込んでみたら、適度にボリュームがでて、独特の風合いになることを発見。以来、この裂き織りを使ったバッグはお気に入りで、今までにいくつも作ったそう。

「本当は、つまんだら、とれちゃいそうな、ボロボロな雰囲気が好きなのですが、バッグなので、それだと困りますよね(笑)。そんな私好みの表現方法が、裂き織りのパーツなのかもしれません」

実用的でありながら、風合いも感じさせる―。そんなさじ加減は、布だからこそできること。
口をきゅっと縮めて巾着にすれば、ふんわりとしたフォルムがいっそう際立ち、入れるもののかたちによって、しなやかに形を変えていく。

布の魅力はつきませんね。

清水きみえさんのサイトはこちら。
http://www.ilestyle.com/