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第4回コッカプリントテキスタイル賞 審査レポート

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コッカファブリックを運営している布メーカーのコッカ(KOKKA)では、未来を担うテキスタイルデザイナーの発掘やコラボレーションなども積極的に行っているのをご存知ですか?

コッカプリントテキスタイル賞『inspiration』」は、「KOKKA×未来のテキスタイルデザイナーというフィールドへ」をコンセプトに隔年で開催しているコンテスト。
前回の大賞受賞者は紙野夏紀さん。大賞受賞後、紙野さんのテキスタイルは「Törten(テルテン)」としてデビュー、全国の小売店でも人気のファブリックとなっています。
第4回目となる今年、ついに7月30日に受賞者が決定。応募総数387名のうち、9名の方が入選しました(受賞者の詳細は「コッカプリントテキスタイル賞『inspiration』 結果発表」に掲載)。
本日は、その選考風景の様子をお伝えします。

審査員は、テキスタイル業界の第一線で活躍されている須藤玲子さん、鈴木マサルさん、有田昌史さん、飛田正浩さん、そして皆川魔鬼子さんの5名。みなさん超過密スケジュールのなか、「デザイナーを目指す人やデザインの分野で頑張っている人にチャンスを」という主旨に共感いただき、本企画に快くお力を貸してくださいました。

審査風景。左から須藤玲子さん、皆川魔鬼子さん。
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こちらは、手前から鈴木マサルさん、有田昌史さん、飛田正浩さん。
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審査員のみなさんが感じた今年の応募作品の傾向は、「全体的に北欧風のデザインが多く見受けらたこと」、そして「学生やデザイナーなど若い方の応募が多かった点」。
前回の応募総数は166名でしたが、それが今年は387名! 飛躍的に応募が増えたことに審査員一同、びっくり。同時に応募作品のレベルも上がっていることにも感動していました。
審査員によると、「プリントテキスタイルデザインコンテストが日本ではこの『inspiration』しかなく、テキスタイルデザイナーを志す人達にとって貴重なチャンスの場になっている」のだそう。日本で唯一……といわれ、こちらも身が引き締まる思いです。

「今回、本当にたくさんの方からご応募をいただき、すべての作品を審査員のみなさんと一緒に拝見するなかで、どの方の作品も素晴らしく、賞を決めるには非常に難しいと実感しました。できることなら、もっと多くの人をデザイナーとして活躍できる場を提供出来れば良いのに……と強く感じました。これからますます、このコッカプリントテキスタイル賞『inspiration』」が、一人でも多くの人にとってチャンスの場となるように続けていきたいです」(プリントテキスタイル賞事務局より)

授賞式は8月22日。授賞式の様子もコッカファブリックで引き続きレポートしてまいりますので、お楽しみに。