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メロディ・ミラーさん

1960年代、1970年代のヴィンテージが好き

アメリカ、ジョージア州・アトランタにお住まいのメロディ・ミラーさん。2010年に「Ruby Star Rising」のファースト・コレクションを発表して以来、レトロでおしゃれなテキスタイルが話題を呼んでいます。

Melody Miller

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Q. テキスタイルデザインを手がけるようになったきっかけは何だったのでしょう?

数年前、デザイナーとしてこれからどんなことをしていこうか模索していました。そのときに、自分にはベビーベッドまわりのデザインが向いているのかもしれないと思い、ベビーベッド用のファブリックのデザインをしようと決めたんです。それから数ヵ月後、私が好きなファブリックメーカー、KOKKAに作品を見てもらおうと思い立ち、ポートフォリオ(作品ファイル)を持って、ヒューストンで開催されるインターナショナル・キルトマーケットに行きました。それから2週間後、コッカから連絡があって、布のデザインをやってみないかと言われたんです。本当にうれしかったですね。

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Q. テキスタイルデザインを手がける前は、どんなことをしていたのですか?

学校では美術を専攻しました。デザイナーになる前は、絵を描いていたんですよ。工業デザインも学びました。

Q. デザインを考えるうえで、ヒントになっているものは何でしょう?

ヴィンテージのもの、特に1960年代や1970年代の花柄の布、古い雑誌やカタログは、創作意欲を掻き立てられますね。ガレージセールやフリーマーケットを物色するのも大好きで、そこからいろいろな着想を得ることもあります。

Q. 毎日の暮らしについて教えてください。

現在、2人の子どもの子育て中なので、毎朝、子どもたちを起こし、学校に連れていくのが日課です。彼らが学校に入っている間が、私の仕事の時間。あるときは、布のデザイン、あるときはソーイングといった具合に…。プランニングや仕事の段取りにもかなりの時間を割いていますよ。それとソーシャルメディア。特にインスタグラムには積極的にかかわって、ソーイングコミュニティの人たちとの交流を深めています。

Q. メロディさんのアトリエはどんなところですか? 材料の収納などはどんなふうにしているんでしょう?

そんなに広い家に住んでいないので、私のソーイングスペースはダイニングルームです。なので、いつも整理整頓に努め、魅力的な場所になるように心がけています。なんといっても、そこがわが家の中心なので…。きちんと片付けるために、棚やキャビネット、引き出しを上手に活用しています。
本や布、ビンテージグッズなどの見栄えのいいものは、見て楽しめるように棚に飾って、手芸材料などは、キャビネットや引き出しに収納しています。

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Q. コッカで作ったメロディさんのシリーズについて教えてください。

スプリングコレクションのなかには、私がもっともワクワクしたデザインが2つあります。1つは、私の祖母のポートレート。私が小さい頃、祖母はシンガーミシンの工場で働いていたんですが、私は祖母のポートレートを15歳のときにすでに作品として描いていたのです。もう1つは、先端に羽がついた矢のシリーズ。スプリングコレクションのデザインには、すべて金色のドットが入っています。ですので、このコレクションは、「ルビースターポルカドット」という名前をつけました。

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Q. ご自身でデザインされた布、実際はどんなふうに使っていますか? 

家具やピローのデコレーションにしたり、キルトや洋服づくりに使ったりしています。それから、箱とかスーツケースなどのカバーリングにも活用していますよ。ギフト用のバッグや、キッチンで使うポットホルダーやティータオルを作ったりもしています。

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Q. メロディさんのブログには、よく日本のことが書かれていますね。たびたび日本にもいらしていますが、どんなところが気に入っていますか?

日本の人たちは、とっても礼儀正しいですよね。それに日本はとても安全で清潔! 何回か東京に行きましたけど、「東急ハンズ」には毎回必ず足を運びます。友人用におみやげをたくさん探せますから。なかでもバスソルトや和紙テープは、行くと必ず買うマストアイテム。日本のスイーツでは、「明治アーモンド」がお気に入りです。

Q. メロディさんは、昨年、著書『Ruby Star Wrapping』を出版されました。これはどんな内容の本ですか?

この本は、ギフトラッピングについてのヒントやアイデアをまとめたものです。ギフトラッピングは、使い捨てにしないで、リユースもできる―、そんな提案をしています。リユースすることは、環境にやさしいだけでなく、どんなラッピングにしようかと考えることで、贈り物をさらに意味のあるものにしてくれます。美しいギフトパッケージについては、日本の人々の作法からもヒントを得たんですよ。

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どうもありがとうございました。