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マーガレット刺繍の春色トレイ

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桜の花も終わりに近づいた東京では、うす緑色の新芽が目にまぶしくなってきました。花屋さんの店先では、春たけなわといわんばかりに、色とりどりの花が愛想を振りまいています。ハンドメイドの世界でも、花をモチーフにした作品が気になるこの頃、素敵な作品を見つけました。マーガレットの刺繍を施した、カルトナージュのトレイです。こちらは、刺繍&カルトナージュの教室、アトリエクレアを主宰する、井上ちぐささんの作品。

「刺繍やカルトナージュと出会ってから、自分の世界観を針と糸、布で表現することに喜びを感じるようになりました。こんなに好きでたまらないことを、出会った方々と分かち合えたらきっと楽しいだろうという思いが、アトリエクレアの始まりです」(井上さん)

少人数のアットホームなレッスンでは、未来のアンティークとなるような繊細な手仕事を提案している井上さん。サイトには、クラシカルなテイストのカルトナージュ作品がいっぱいです。写真のトレイもそのなかの一つですが、こちらは、2011年3月11日に起きた東日本大震災義援金として、レッスン費の一部を寄付するという、チャリティーレッスンなのだそう。
「震災にあわれました方々が一日も早く、安心して暮らせる日々が来ますように祈りを込めて作りました。人と人とをつなぐ温かい思いにも。今回のチャリティーレッスンでは、春らしい可憐なマーガレット刺繍を閉じ込めて、あったかい気持ちになれるようなやさしい雰囲気の作品に仕上げていきます」(井上さん)

こちらのトレイは、刺繍途中のものを置いたり、スィーツトレイとしておもてなしにも使える便利なサイズ。使わないときは壁に掛けて飾っても素敵です。レッスンの詳しい内容は、井上さんのサイト、アトリエクレアのホームページでご覧いただけます。興味のある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

アトリエクレアはこちら。 http://atelierclaire.com

bookmark_borderヘッドドレス

サイズ::幅最⼤13.5cm、頭まわり50〜59cm

今回の作品は、ヘッドドレスです。ステンドグラスような透明感のある色彩が美しい、JUBILEEのmosaicを使いました。作ってくれたのは、本コーナーでおなじみのAnriさんです。

デザイン・製作:Anri


使用した布:
 JUBILEE JG44000-3 (C)


材料:
□⽣地:60cm×70cm
□ゴムテープ:幅2cm を10cm

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ヘッドドレスについて、Anriさんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
60ローンと薄手で、キレイ色がたくさん!スカーフを連想させ、真っ先に頭につけたいと思いました。程よくハリがあるので薄手でも扱いやすく、緻密さが必要なものでも縫いやすい布だと思います。

KF:作品についての特徴や工夫した点は?
折りたたむのではなく、ギャザーで幅を決めるようにしたので、トップにはクシャっと自然なプリーツが入ります。キレイ系でもモード系でもなく、普段着に使いやすいことを目指しました。

KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
フリーサイズですが、サイズを変えたい場合には、平ゴムを±0.5〜1cm程度調節するといいと思います。

KF:実際にはどんなふうに使うといいのでしょうか?
画像ではロングヘアをゆるく編み込んでいますが、結んだり下したりおだんごにしたり、髪の長さもボブやショートでも。無造作ヘアにプラスするだけで手を掛けたように見え、忙しい主婦の朝にもいいと思います。

KF:Anriさん、どうもありがとうございました! ヘッドドレスの作り方プロセスもAnriさんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。

ヘッドドレスの作り方

1.
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裁断の際の注意は、柄の配置です。本体中心付近の柄が一番目立ち、また正面から見た時におでこにきますから、好みによって選ぶといいと思います。

2.
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幅を固定するためギャザーを入れます。ギャザーを固定させる時、ギャザーを寄せるための粗いミシン目のできる限り近くに針を落とすと、粗いミシン目の糸を抜いた後の針穴が目立ちにくくなります。近くといっても糸を割ってしまうと抜けにくくなるので、注意しながら針を進めます。

3.
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ギャザーはアバウトで大丈夫ですが、気持ち真ん中に多く寄せる感じです。これを中表に縫い合せて筒状にします。

4.
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ゴムにかぶせる布は、あらかじめ出来上がり線でしっかりとアイロンをかけておきます。

5.
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平ゴムを縫付けます。ゴムをかなり引っぱりながら縫うことになるので、端をまち針でしっかりと固定しておきます。この工程は省いても作れますが、ここで固定しておくと後でつけるより楽です。

6.
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ゴムを縫付けた状態です。このようにかなり縮まるので、4のアイロンが後の工程で効いてきます。

7.
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本体の端をゴム部の幅に縮めます。きっちり均等でなくても大丈夫ですが、生地が薄いとはいえ厚みが集中しないよう、こんな感じでたたむといいと思います。

8.
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パーツを縫い合せて「わ」にします。1cm重ねて端を縫い、さらに中のゴムの端も再度縫いとめるため7mm内側にもミシンをかけます。

9.
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最後に、またゴムを引っ張りながらミシンをかけて閉じます。

10.
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完成です。

裁ち方図と作り方はこちら
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コッカファブリックでは、引き続きこちらのCraft&Sewingのコーナーで作品を作ってくださる手作り作家さんを募集しています。詳しくはこちらをご覧ください。

bookmark_borderJUBILEE(ジュビリー)

爽やかな色合いの幾何学モチーフ

JUBILEEは、デザイナーのシミズダニヤスノブさんが手がけるブランドで、「プリントデザインからはじまるモノづくり」がコンセプトです。「今回のコレクションは、60ローンというシャツなどによく使用される生地なので、ワンピースなどの洋服づくりに向いています。爽やかな色合いはこれからの季節にバッグや小物のほか、インテリアのポイントとしてクッションカバーなど、幅広く活用できるテキスタイルです」(シミズダニヤスノブさん)
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「熱帯魚のエンゼルフィッシュがモチーフ。規則正しく整列したシャープな印象をもたせるジオメトリック柄です」(シミズダニさん)

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bookmark_borderダブルガーゼのローズコサージュ

サイズ:巻きバラの直径約7cm

暖かくなってきましたね、お出かけシーズン到来です! 今回、ご紹介する作品は、春らしい巻きバラのコサージュです。製作してくれたのは、ご自身のネットショップ「handmade*titocetera*」を中心に活動中のチトセトラさん。使った布は、「Joielinne(ジョワリーヌ)」シリーズの「random dot」(ランダムドット)。シャンブレーWガーゼのやわらかさを生かして、やさしい雰囲気に。作り方も手縫いでできるように工夫してくれました。ロマンチックなスタイリング写真もチトセトラさん撮影です!

デザイン・製作:titocetera


使用した布:
(巻きバラ)Joielinne P27000-700 (A)
(葉・台布)Joielinne P27010-10 (C)


材料:
□⽣地(巻きバラ):70cm×10cm
(葉、台布):20cm×20cm
□接着芯:10cm×10cm
□スエードテープ:幅0.5cm を50cm
□ブローチピン:⻑さ3.5cm を1本

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「Wガーゼのローズコサージュ」について、チトセトラさんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
手触りが良く、やわらかな色合いのこの生地を見たときに、やさしいニュアンスの作品が思い浮かび、ふんわりしたWガーゼの風合いを生かしたコサージュを製作させていただきました。

KF:作品についての特徴や工夫した点は?
Wガーゼは針通りがよく、縫いやすいので、身近な道具と手縫いで作ることのできるコサージュにしてみました。複雑な工程が少なく、どなたでも楽しんで作ってもらえるような作品です。台布には厚地の接着芯を使うことで、手縫いでもスムーズに縫えるようにしています。

KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
接着には部分的にボンドを使います。手芸用ボンドを使い、じっくり作っても楽しめますし、手早く仕上げたいときにはグルーガンを使うと乾燥時間が短縮できます。本体と台布は最後に縫いつけますので、ボンドでは台布縫いしろより内側で接着しておくと、針通りがスムーズで縫い合わせやすいです。今回はスエードコードをはさんでいますが、レースやリボンをはさんでもかわいらしく、また台布に貼る厚手の接着芯がない場合は薄手接着芯を重ね貼りしたり、厚紙を使って作ることもできます。

KF:実際にはどんなふうに使うといいのでしょうか?
お洋服にはもちろんのこと、バッグにつけたり、カーテンタッセル代わりにもぴったりです。今回はブローチピンを使用しコサージュにしましたが、チェーンや、ヘアゴムをつければ、使える幅も広がって、いろいろな用途でお使いいただけます。

KF:チトセトラさん、どうもありがとうございました!「Wガーゼのローズコサージュ」の作り方プロセスもチトセトラさんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。

「Wガーゼのローズコサージュ」の作り方

1.
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布をカットします。

2.
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はじめに巻きバラを作ります。巻きバラ用の布を裏を上にし、右上角を外表に折り、端から3mmほどのところをぐし縫い(5〜7mm幅)していきます。縫い始めはひと針返してしっかり留めてください。

3.
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角丸のところまできたら、そのまま上辺を下辺に沿わせ、最後までぐし縫いします。途中ねじれてくるような感じですが、ずれないよう、そのまま縫い進めてください。このねじれが花びらのふっくら感につながります。

4.
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端まで縫い終えたら、糸を引き、35cmほどの長さになるようにギャザーを寄せます。

5.
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端から、くるくると巻いていきます。ふんわり感をつぶさないよう最後まで巻き、縫い留めます。

6.
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底部分は中心から外側にすくい、縫い留めれば、巻きバラの完成です。あまり深くすくうと表から見えてしまいますので、ぐし縫いのラインを越えないよう注意してくださいね。

7.
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つぎに葉っぱを作ります。直径12cm円形にカットした葉用の布を4つ折にし、カーブから3mmほどのところを粗めに縫います。

8.
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縫い終わったら、キュッと糸を引き締め、縫い留めれば、葉っぱのできあがりです。

9.
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つぎに台布を作ります。直径 6.5cmの円形にカットした台用の布の裏に中心を合わせて接着芯を貼り、接着芯から2mmほどのところを細かくぐるりと縫います。

10.
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縫い終わったら、糸を引き、接着芯に沿わせながら、縫いしろを内側にたおしてアイロンをかけます。

11.
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表の中心より少し上の位置にブローチピンを縫いつけます。縫いつける前に軽くボンドで接着しておくとずれにくく、丈夫に仕上がります。

12.
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最後に各パーツを合わせます。台布を裏にして、4等分にカットしたコードと葉っぱを配置し、縫いしろより内側にボンドで接着します。

13.
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巻きバラの底の切りっぱなし部分にボンドを付け、台布中心に接着します。ボンドの接着範囲が広いと台布に縫いつけにくくなりますので、台布 縫いしろにボンドがはみ出さないように接着してください。

14.
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台布と巻きバラをぐるりと縫い合わせます。コードと葉っぱをはさんだ部分が縫いにくいと思いますが、しっかりと縫い合わせてください。

15.
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花びらをふんわりと整えれば完成です。

16.
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接着にはすぐに固定できるホットボンド(グルーガン)を使うのがオススメです。最後に巻きバラを台布に縫い付ける工程を省き、台布全体にホットボンドをつけ、カタチを整えながらしっかり接着して完成させてもOKです。乾きがはやいので手早く作業するのがポイントです。

裁ち方図と作り方はこちら
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コッカファブリックでは、引き続きこちらのCraft&Sewingのコーナーで作品を作ってくださる手作り作家さんを募集しています。詳しくはこちらをご覧ください。

bookmark_borderJoielinne(ジョワリーヌ)2

使うほどに柔らかくなるガーゼ

今回の布は、3月10日にご紹介したJoielinne(ジョワリーヌ)の続きです。さまざまな素材を使って、家族みんなで楽しめるシリーズのジョワリーヌ。今回ご紹介するのは、先染めしたシャンブレーWガーゼです。ガーゼは使えば使うほど柔らかくなるので衣料にぴったり。全部で4柄ありますが、地の色がすべて同じなので、切り替え部分で合わせたり、組み合わせも楽しめます。

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手描き風の大小ランダムな水玉が並んでいます。淡い色合いのグラデーションが素敵です。シュシュなどのヘアアクセリーを作っても可愛いですね。

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