echinoのジャガード生地を使ったショルダーバッグが登場。作ってくれたのは、ハンドメイド作家で人気ブロガーの猪俣友紀さんです。クラシック調の「damask」柄のなかにもechinoらしい「鳥」が描かれたスペシャルな布を、あえて色違いで組み合わせ、個性豊かな作品に仕立ててくれました。
使用した布: echino damask JG96150-51 (A), (C)
材料:
□⽣地(側⾯A・B、持ち⼿):80cm×60cm
(側⾯C・D):50cm×40cm
(裏布):50cm×80cm
□マグネットボタン(切り込みタイプ):直径1.8cm を1組
□当て布または接着芯:10cm×10cm
くったりショルダーについて、猪俣さんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
すごく上品な質感の生地で、どうやったら生地を生かした作品ができるかものすごく悩みました。リビングのクッションカバーやカーテンなど、ファブリック系に使用するとより生地の特性を生かせる気がしますが、今回はあえて、柄を大きく生かしたバッグに仕上げてみました。
KF:作品についての特徴や工夫した点は?
ジャガードニット、そして厚みのある生地だったので普段は片倒しにする縫い代の処理の方法を変えてみました。また、くたっとした質感を上品な生地と融合させるのにどんな作品にしたら一番映えるかものすごく悩みました。色の違う同じ柄を合わせることでシンプルでもインパクトのある作品に仕上げることができたかと思います。
KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
伸びやすいニットは通常レジロンというニット専用の糸を使用しますが、今回は普通地用のミシン糸で仕上げています。縫い目の幅を3mmほどにすると縫いやすくなります。
仕上げで持ち手をつけるときは、思いっきり目立つように色の違うミシン糸でステッチ感覚で縫い合わせると遊びもでて楽しいです。
今回は布耳を使用していますが、普段は切り落として捨ててしまう部分も作品の中に加えてみると、遊び心があって楽しいです。是非チャレンジしてみてくださいね。
レシピでは布耳を使用していますが、後ろ面の処理と同じように、縫い代で割る縫い方でも代用可能です。
布耳で作る場合は、縫い代の取り方にコツがいるので、最初に後ろ面を作ってから、当てながら幅を決めるのも間違いがなくいいかと思います。
KF:実際にはどんなふうに使うといいのでしょうか?
肩ショルダーを長めにしているので、お好みの長さにあわせると、もう少し脇の下でキュッとするようなワンハンドルができたり、逆に長くするとポシェットにもできるので、用途に合わせて調整していただけたらと思います。
現在は腰骨の当たりで収まるサイズ。荷物が増えても入れやすく、肩にも負担がかかりにくいデザインに仕上げています。
KF:猪俣さん、どうもありがとうございました! くったりショルダーの作り方プロセスも猪俣さんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。
くったりショルダーの作り方
2.
後ろ面になる生地を接ぎ合わせ、縫い代を割りそれぞれステッチで縫い代を押えるように縫う。
3.
表面は布耳を使用するので、2で出来上がった生地に合わせてまち針でとめ、上から縫い留める。
4.
2と3を表あわせにし、底を縫う。底の縫い合わせから5cmのところに合印(ノッチ)を入れておく(両サイド)。
7.
内布の底「わ」から5cmの所に合印(ノッチ)を入れる。
8.
7で入れた合印のところに「わ」が来るようにたたみ、両サイドを縫う。この時片側に返し口を8cmほど縫い残す。
9.
持ち手を縫う。写真のように折り、上からつつむようにしてまち針で留め真ん中を縫い合わせる。
10.
持ち手を表布の片側に表合わせにして留め縫い代内5mmで仮縫いする。
11.
表にした本体を内袋に表合わせにして入れ、口周りを縫う。
12.
返し口から表に返し、口周りを2周ステッチし、反対側の持ち手を縫い合わせる。
13.
マグネットボタンをつける位置(ステッチの場所からおよそ2cm下)を決め、印をつける。
14.
返し口から手を入れてマグネットボタンを取り付ける。この時当て布をするとよい。返し口を最後に閉じて完成。
コッカファブリックでは、引き続きこちらのCraft&Sewingのコーナーで作品を作ってくださる手作り作家さんを募集しています。詳しくはこちらをご覧ください。