綿麻のキャンバス地が主流のechinoから新たにニットジャガードが発売されて、echinoファンのソーイングの幅がぐーんと広がりそうな予感。柔らかくて伸縮性のあるニット地なら、カジュアルすぎず、上品でやさしい雰囲気の洋服が作れそう……。そんな期待にばっちり応えてくれたのが、あんりこさん。ゆったりとした袖ぐりのドルマンスリーブのワンピースを作ってくれました。布幅75㎝いっぱいで身頃がとれるデザインなので、echinoの柄を分断することなく、美しい柄をそのまま堪能できます。
ドルマンスリーブ ワンピースについて、あんりこさんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
ほどほどに厚みがあり、テンションは低め、ニットにあまり慣れていないという方にも扱いやすい生地です。ニット地だからこそできる、細身の簡単ワンピースに仕立ててみました。
KF:作品についての特徴や工夫した点は?
生地幅75cmと変わっていますが、この幅の中でデザインが簡潔されている印象をうけましたので、パーツで分断することなく柄を見せられるよう、75cm幅いっぱいで身頃をとれるような、ドルマンスリーブにしています。ただ、ガチャガチャにならないように、袖と飾りポケットの柄行きは統一してみました。
KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
ニット地用の糸を使用してください。布の端は比較的ほつれにくいので、ロックミシンをお持ちでなくても、ジグザグミシンで充分代用できると思います。
KF:着こなしのポイントやおすすめのコーディネートがあったら、教えてください。
レギンスなどを合わせることを想定して、細身、丈短めにしていますが、タイツを合わせてアクセサリー次第では、ちょっとしたお出かけ服にもなりそうですね。
KF:あんりこさん、どうもありがとうございました!ドルマンスリーブ ワンピースの作り方プロセスもあんりこさんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。
ドルマンスリーブ ワンピースの作り方
1.
これが生地を開いた状態です。裁断は、中央のラインが曲がらないように注意してください。
3.
飾りポケットを作っています。このように、返し口を裏側中央に作ると、小さなパーツも角がピシっときれいに仕上げることができます。
4.
肩のラインには伸び止めテープを入れたいところですが、テンション低めの中厚地なので、材料を増やさないためにも入れずに作りました。衿も、見返しをつけるとより本格的ですが、既製服ではよくある、ロックミシンをかけて二つ折りという、非常に簡単な処理方法をしています。布の端を見せたくない場合には、身頃の型紙から見返しを作っていただくか、両折りタイプのバイアステープで代用してください。
5.
袖をつけています。袖は身頃の85%ほどにいせ込みますので、身頃がこのくらい余ります。これによって、袖が広がるのを抑え、身頃側にはふわっと丸みができます。
6.
完成です。袖とポケットは、身頃を裁断したあとのはぎれでとれる幅にしてありますので、柄行きの好みで決めてください。はぎれからとる場合には、布の端の、のりがついていない側を利用してください。また、この画像でおわかりいただけますように、身頃の脇は裾に対して直角にまっすぐですので、丈はお好みで簡単に調節していただけます。
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