塩縮加工の綿ローンを使った涼しげなブラウスです。シンプルな形に裾のリボンがアクセント。使った生地は「Kuiskaus」(クイスカウス)の“KUPLAN KUKKA” (泡の花)。フィンランド在住のデザイナー、浦佐和子さんのシリーズです。水の中の泡が幾重にも重なっていくような爽やかな柄に、裾のリボンがアクセントになっています。
リボンブラウスについて、あんりこさんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
塩縮加工が施された綿ローンとのことで、初夏から着られる涼しげなブラウスで考えました。リピートの短い落ち着いた色柄を活かせるよう、形にデザイン性を持たせることを目指しました。
KF:作品についての特徴や工夫した点は?
パターンは非常にシンプルなのですが、裾のリボンを結ぶことで裾にタックを入れる効果があります。また肩のラインをあえて沿わせないことで、抜け感のある女性らしい襟元になり、裾のタック同様、今年らしいラインとなります。Vネックは少々コツがいる形ですが、このパターンは身頃中央の切替を入れることで、見返し不要の簡単始末が出来るようにしました。
KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
塩縮加工で縮んでいる部分とそうでない部分が繰り返しやってきます。裁断もミシンをかける時も神経質にならず、布に対して素直に作業してください。
KF:どんなコーディネートがおすすめですか?
リボンを結ぶことでスッキリとコンパクトに、またトレンドの短め丈にしています。今季も引き続き人気のワイドパンツとの相性はバツグンです。またしわが気にならない素材ですから、夏休みのご旅行で、リゾート感満載のマキシ丈スカートと合わせて…なんていかがでしょう。
KF:あんりこさん、どうもありがとうございました!リボンブラウスの作り方プロセスもあんりこさんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。
リボンブラウスの作り方
1.
ロックミシンやジグザグミシンは一切使わない作り方をしています。襟ぐりも見返しは使わず、三つ折りの簡単始末です。
2.
袖はバイアステープで処理していますが、フレンチスリーブではなく、半袖がお好みでしたら、テープの長さはそのままに、幅を足してつけていただくといいと思います。
3.
身頃とリボンを縫い合わせる時のみ、縫い代の幅がそれぞれで違うので注意です。距離が長いため、カットする縫代分のロスを考慮してのことですので、裁断時にリボンの縫代を2cmにしていただいてももちろんかまいません。
4.
完成です。このように、リボンを結ぶ前はシンプルなゆったりしたシルエットです。
5.
リボンは、普通の蝶々結びよりほどけにくい結び方がよりおすすめです。リボンの2/3程で輪を作り、その左右の輪を固結びすると、安定もしますし、ほどけにくいです。
コッカファブリックでは、引き続きこちらのCraft&Sewingのコーナーで作品を作ってくださる手作り作家さんを募集しています。詳しくはこちらをご覧ください。