大きな花柄が外ポケットいっぱいに広がるトートバッグです。外ポケットのポケット口は、裏布に使ったechinoのダークブルーグレーの無地を折り返してアクセントに。バッグのまわりにつけた外ポケットは、こまごました小物の仕分けにも重宝します。使った布は、echino15周年記念の新柄[nabana]。真っすぐと伸びて咲く花の景色が広がる大柄の布です。
使用した布:(表布・当て布) EKX-97400-400D
(本体裏布)JG-95410-10K
(ポケット裏布・底布)JG-95410-10O
*こちらの布はオンラインショップで販売中です。(2021.10現在)
布の品番をクリックするとオンラインショップページがご覧頂けます。
材料:
□生地(表布・当て布):110cm幅×1m
(本体裏布):53cm×80㎝
(ポケット裏布・底布):100㎝×60㎝
□接着芯:90㎝×1.1m
□テープ:4.5㎝幅を2.5m
□マグネットホック(差し込みタイプ):直径1.8㎝を1組
サイズ:縦31㎝ 横(口側)51、(底)35㎝ まち幅16㎝
トートバッグについて、猪俣さんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
季節を感じる柄と色味だったので、ピッタリな作品作りになりそうとワクワクしました。柄が大柄なのですが、全てを活かせるようにデザインさせていただきました。でき上がるとストーリーを感じるバッグに仕上がってうれしいです。
KF:作品についての特徴や工夫した点は?
普段、家庭用ミシンでは敬遠されがちな帆布をイメージして今回仕立ててみました。そのため、普段はキャンバス生地に接着芯を貼ることはあまりしてこなかったのですが、帆布で作るときと同じような仕上がりになる工夫をしてみました。外ポケットにタックを付けて容量を増やしたことで、柄にも動きが出て予想以上に素敵に仕上がりました。
KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
接着芯を貼らずに仕上げることもできますが、今回のようにある程度張りを出したい場合は、接着芯を活用することもおすすめです。今回はポケットにタックが入るので、合印がずれてしまうと全ての形が崩れてしまいます。最初につける印の位置を必ず確認しながら進めてみてください。持ち手の幅が変わっても作り方は基本的に同じです。幅が広すぎるといった場合は準備する持ち手の幅を変えて作ってみてくださいね。
今回は冬の掲載でしたので、冬のコートに合わせてショルダーを少し長めにしてみました。夏に生地を変えて作られる場合は持ち手を5cmずつ短くすると体にフィットして持ちやすくなるかと思います。そんな風に季節に合わせて、ご自身が使うときを想像しながら作ると、作る時間がもっと楽しくなりますよ。ぜひ季節が変わったときの布選びも楽しんでみてくださいね!
KF:コーディネートアドバイスをお願いします!
今回は冬の掲載でしたので、普段はポップで明るい柄が特徴的なkokkaさんの生地からあえて季節を感じるブラウンカラーに合わせてみました。
ちょっとしたお買い物のときにも便利ですし、旅行や帰省される際にも便利な大きなオープントートです。旅先で荷物が増えたときにも外ポケットがいっぱいなので、こまごました小物の仕分けにも便利です。もちろんエコバッグとしても大活躍!用途に合わせて便利にお使いいただけると嬉しいなーと思います。
KF:猪俣さん、どうもありがとうございました!トートバッグの作り方プロセスも猪俣さんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。
トートバッグの作り方
1.
作品に使うパーツ一覧です。外ポケット表面、底布にそれぞれ中厚手の接着芯を貼っておきます。
2.
外ポケットを中表に重ね、1cmで縫い終えたところです。裏布で縫い代を包むようにしてアイロンで折り目をつけます。
3.
ちょうど縫い合わせの継ぎ目のところを縫います。難しい場合は際を縫いましょう(外ポケットは2組作ります)。
4.
本体に工程3で作った外ポケットを中央で重ねています。上下、両サイドに印をつけて、外ポケットにつけたタックの印(青い矢印)を本体につけた(白い矢印)に合わせて待ち針で留めます。下の写真はズームした画像です。
5.
両脇を5mmで仮止めします。合印の仮止めは印をつけた場所から5mmずつ外側に離して仮止めをします(青い矢印はタックの場所です)。
6.
持ち手を待ち針で仮止めして、3cm手前で折り返し縫います(3重縫いをします)。
7.
タックを画像のように持ち手に合わせて待ち針で仮止めしたら、外ポケットの底を端から5mmのところで仮止めします。
8.
底布を外ポケットの底と中表に重ねて1cmで縫います。反対側の縫い代はアイロンで折り目をつけておきます。
9.
表に返して際を縫います。
10.
外布が完成です。
11.
内ポケットを作ります。工程2と同様に上辺の端から1cmを縫い、縫い代を包むようにしたところに際を縫っています(青い矢印)。白い矢印は、中表に重ねたときの裏布で包む線になります。アイロンであらかじめ折り目をつけておきます。
12.
返し口を残して周囲を縫います。
13.
内ポケットの仕切りを作ります。画像のように端から12cm、14cmのところに自然に消えるペンなどで線を引きます。このときボールペンなど消えないもので書かないように気をつけてください。
14.
外布と内布を中表に重ねて、上下の辺を1cmでそれぞれ縫います。
15.
外布と内布同士をそれぞれ中表に重ねて両脇を1cmで縫い、底は内袋の1か所を残し全て1cmで縫います。残した場所が返し口になります。
16.
表に返し袋口の際3mmを縫い、2本目は最初の縫い目に平行して5mmで縫い、この時に持ち手を一緒に縫います。
17.
返し口から手を入れてマグネットをつけて、返し口を閉じて完成です。
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