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手織りの生地で雑貨を作る

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手織り小物作家のcotolinne(コトリンネ)さんは、手織りの生地を使って雑貨を作っています。手織りの生地? そう、糸から織り機で織っているのです。

cotolinneさんが手織りで布を作り始めたのは、今から5年くらい前のこと。
自分の思い描くデザインが、糸を織って形になっていく、その面白さに魅せられてしまったそう。
「織りのデザインは、クロスステッチの図案を考えるのと似ています」

ベースの生地は、たいていリネン糸。ほとんどの糸は、自身で染めたものを使っていて、たまに草木染をすることもあるそう。
「糸の量や染料の量などのちょっとした違いで色が変わるため、以前のものとまったく同じ色に染めることはできません。そのときだけ作り出された色になります」
いうなれば一点ものの生地。まさにハンドメイドの醍醐味です。

「作りたいもののイメージが決まってから布を織り始めます。作品のサイズを考えて、それに合わせて糸を準備します。ポーチにしたかったら、幅を狭くして織っていくという具合に」。ひとつひとつが小さなものなので、だいたい1回に4mくらいタテ糸を織機にかけることが多いそう。

ウサギやリス、小花など、愛らしい小さな連続模様が並ぶcotolinneさんの生地は、これまた可愛いがまぐちポーチやペンケースに姿を変えて、雑貨屋さんに旅立っていきます。

今夏の新作は、「ブレーメンの音楽隊」というイベント用に作った作品。
生地には、「ブレーメンの音楽隊」に出てくるロバ、イヌ、ネコ、ニワトリと音楽モチーフが入っているそう。「動物は織り柄で、音楽モチーフは楽器チャームをつけました。動物柄には、みんなで住むお家モチーフを組み合わせているんですよ」

1本の糸から、いろんなモチーフが生まれる手織り布。
cotolinneさんの遊び心も一緒に織りこまれているようですね。

cotolinneさんのサイトはこちら
http://cotolinne.petit.cc/