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コッカプリントテキスタイル大賞『Inspiration』レポート

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2月15日、コッカプリントテキスタイル大賞『Inspiration』の授賞式が、代官山の「cocca」で行われました。大賞、審査員特別賞はじめ、今回の受賞者のみなさんが一堂に。写真は、大賞を受賞した紙野夏紀さんの応募作品です。
 紙野さんは、雑誌や広告で活躍中のイラストレーター。紙媒体のお仕事のほか、2012年にはバーニーズニューヨークのブライダルギフトのデザインも手がけています。紙野さんの作風の特徴は、「ちぎり絵」。いろんな色の紙を手でちぎって、1枚1枚貼りながら絵を完成させていきます。
今回のテキスタイル大賞への応募理由をお尋ねすると、「自分のデザインが布になるのは、ひとつの感動、あこがれだった」とのこと。
 作品は、KFサイトにアップしている「りんご」のような、柄を繰り返し並べたテキスタイルっぽいもののほか、空港や灯台を描いた絵画っぽいものも。そのユニークな構図は、1枚の絵として壁に飾っておきたくなります。

審査員のテキスタイルデザイナーの鈴木マサルさんは、紙野さんの作品から、”新しい可能性”を感じたそう。「テキスタイルっぽい作品は要らない。結果としてテキスタイルとして成立している、というのがポイント。紙野さんの作品には、何よりも”引きつける魅力”がありました」

授賞式のあとは、立食パーティーに。ワイン片手に、粒粒さんの美味しいおにぎりを味わいながら、プチ交流会。審査員の先生がたも饒舌になり、さまざまな”語録”が飛び出しました。

「今日のマイノリティが明日のマジョリティになる。作品づくりには長期的視野を持って」(テキスタイル図案作家・有田昌史さん)
「テキスタイルという前に、アートだという自覚を持とう」(spoken words project・飛田正浩さん)

大賞受賞者の紙野さんのテキスタイルデザインは、さっそく今夏には商品としてスタートする予定です。このKFサイトでも”布”として紹介していきますので、お楽しみに!