「コッカファブリックのオリジナル生地を作ろうプロジェクト」第2回目 柄選び

4名のクリエイターさんたちとスタートした「コッカファブリックのオリジナル生地を作ろう!」という新プロジェクト。6月下旬に第2回目のミーティングが行われました。

プロジェクトメンバーは、コッカファブリックの人気コーナー、「craft & sewing」でコッカの布で作品を作ってくれている4名。杉野未央子さん、猪俣友紀さん、田巻由衣さん、武井聡美さんです。

第2回目のミーティングのテーマは「柄」。ミーティングに先立ち、クリエイターさんには「いいな」と思う生地の現物や写真などを送ってもらっていました。それをもとにコッカがいくつかのデザインイメージを準備。ミーティングはそのデザインイメージを見ながらの意見交換から始まりました。

候補の柄1つめは、ストライプ
コッカファブリック(以下、KF):みなさんからお送りいただいた柄を見ると、ストライプが切りやすくて、いろんなものに合わせやすくていいのかなと思いました。ということで、1つ目の候補はストライプです。デザインイメージを見ながら、ストライプのピッチやどんな感じのタッチにするのかなどをお話ししたいと思います。

KF:コッカファブリックで作る布ということなので、クリエイターのみなさんが使いやすい布という視点で見てもらえたら。個性的すぎるものではなく、定番っぽい柄のなかに、布作家さんならではのテイストや工夫が盛り込めたらいいなと。

猪俣友紀さん(以下、敬称略):フランスに行ったときに買ってみたストライプが、太いのだけじゃなくて、細いのものあってよかったです。

KF::細い線と太い線がランダムにあったほうが面白いって感じですかね。

杉野未央子さん(以下、敬称略):線画風もいいですよね。地は白が好きです。

田巻由衣さん(以下、敬称略):(白い地は)写真映りがいい!

猪俣:(スマホで画像を見せながら)ランダム系のストライプも好きです。

杉野:私が好きな布は、オレンジ色が細ーく1本入っています。いろんな色ががっちり入ってしまっている布も多いのですが、むしろグリーンはグリーンで、反対色がちょこっと入っているのが、合わせやすくて、使いやすいです。ブルー系に赤がぽっと入っていたり、グレーに黄色がシュッと入っていたりもかわいい。

猪俣:同じトーンの中に、ちょっと濃い色が入っていたり。

KF:これが生地幅です(と言って、生地を広げて見せる)。たとえば、半分は大きなストライプで、半分は小さなストライプみたいなのも可愛いのかなって。

武井聡美さん(以下、敬称略):カーテンとか、洋服とか作るのだったら、(1枚の生地は)1つの柄のほうがいいですかね。

杉野:ドットとかチェックとかは少しずつの分量でも使いやすいかと思うのですが、花柄などは洋服で使いたい方も出てきそうな気がします。そうすると、なんでパネルなの? って思われてしまうかも。私自身は洋服を作らないので、いろいろ入っているほうが嬉しいのですが。

猪俣:柄の横のピッチが、23cmや23.5cmだと、20cmファスナーにぴったり合います。

全員:わぁ、それいい!

KF:23cmのピッチはできます! 生地を作るとき、縦の送りはすごく重要なんですよ、でも横は全然、考えたことなかったです。

猪俣:お財布とかポーチを作っていくと、23cmあるとドンピシャだと思います。

KF:くすぐられるポイントですね。

全員:端布も残らないし、ピタッととれる! (と大盛り上がり)

水玉はどうだろう?
KF:水玉もキーワードとしてありましたので、ストライプと水玉を組み合わせるというのもありでしょうか?

武井:色で全然イメージが変わりますね。

田巻:(絵本の)「スイミー」みたい。

武井:ピンクに黒とかいいよね。

猪俣:くすみカラーもかわいいですよね。

杉野:赤のドットとかはすごくかわいくていいのですが。

KF:ベーシックな水玉と、ちょっと変わった水玉とか。2方向で進めてもらってもいいかもしれないですね。私たちは生地づくりのときに、110cmのキャンバスとしてとらえることが多いのですが、みなさんは「ここの部分をこう使って」と考える。思考回路が全然違うんですね。

やっぱり小柄が好き♪

杉野:なにしろ実ものが大好きで(笑)、ノイバラだったり、ノブドウだったり、そういうのがあると買っちゃうんですが、なかなか「これ!」っていう色、柄、ピッチに出会えなくって。

KF:コッカのMUDDY WORKSにも「すぐり」という小さな柄がありますね。

杉野:ああ、その柄、かわいいですよね。

武井:実だとそこから切っても使えますものね。

KF:きちっとしているよりは、手描き調がいいですかね。

武井:小さめドットだと大人女子っぽい。大きいと子どもっぽくなっちゃう。ダルメシアンっぽいというか・・・。

KF:水玉は小さめのほうがいい感じですか?

全員:うーん、ものによる・・・

杉野:楕円っぽいものや、丸じゃなくて四角も好きです。

猪俣:いっぱいあるよね、しずくもいいよね。

武井:いろんなのが入っていても面白いかも。

猪俣:ぱっと見たときに水玉ってサイズ感がわからないから。

KF:サイズ感、ポイントですね!

猪俣:ちょっと思ったのですけれど、生地の中にちょこっと、たとえば杉野さんだったら、(活動名の)komihinataの「k」とか、ローマ字がランダムに入っていても面白いなと。おしゃれな文字で、さりげなく。

KF:いいかもしれないですね。
チェック柄はどう?
KF:チェック柄は、このくらいだと歪みとかも気にならないかなと思いますが、どうでしょう?(と、小さめの柄を見せる)

武井:このサイズ感サイコー! ミニチュアに使いたい! 

猪俣:方向がないからいいよね。余っても全部使えるし。

全員:方向、大事〜! 

杉野:私は余白がもう少しあっても嬉しい。

田巻:カジュアルな感じが好き。

花柄もあってもいいかも
KF:ストライプや水玉のような定番柄のほかに、花柄っぽいのも1つあってもいいかもしれないですね。柄の数は、ストライプ、水玉、そしてもう1つはミックス・・・みたいな感じで。

猪俣:この柄がもうちょっと小さかったらよかったのに、、と思うことが結構あります。

KF:同じ柄で、拡大バージョンみたいなものがあってもいいですかね? 同じ柄で、小さくしたり、大きくしたり。あるいは、同じモチーフで、大小で組み合わせてもかわいいのかなって。

武井:いろんな色の展開を期待しちゃう。黄色系でミモザとか、白に白でスズランとか。さりげなく入っていてもいいかも。見つけてもらうような。同じ柄でも、配色でこんなに違うんだったら、全部買っちゃう、ポチ!みたいな(笑)

KF:色もポイントですね。みなさん好きな色がいろいろおありですし。そのあたりは次回のミーティングでさらに深めたいと思います。
みんなの好きな色合いで作ってみる?
KF:色自体は何色か取れます。そこから4色くらいに絞っていきます。このプロジェクトのメンバーがちょうど4名ですし。みなさんのコレクションみたいな感じでも。

全員:わぁ、すご〜い!

KF:普段の生地づくりだと、A, B, C,D とトーンを合わせてしまうので、それを今回、みなさんの好きな色でやると、いつもとは違う作り方ができるかなって。

全員:ふむふむ。

KF:原色系のハデハデな色があってもいいと思うし、花柄でも大小のミックスで1つの柄にしたり・・・。ちょっと入れたらいいなと思うモチーフとかあります?

武井:ミモザは欲しいよね。

KF:いくつか入っている花の中の1つがミモザとかだといいかもしれませんね。

猪俣:季節の花をちょっとずつ入れても。

杉野:これ黄色だからミモザっぽいとか。スズランっぽいとか、イメージで使っていただいても。リアルな形でなくても。

武井:ティアードとか最近流行っているから。ギャザースカートにしても素敵。

猪俣:(小花柄は)遠くから見ると、色に見えてくるよね。

KF:お洋服という切り口も出てきていますが、もともとはバッグに合う布という感じでスタートしたのですが・・・。もし、洋服までとなると、前回、お話ししたモーリーとか、オックスとかの素材感も少し考えていかないと。

全員:そうでした、そうでした。

KF:たとえば、ストライプや水玉はオックスなどにして、バッグづくりに合う生地で行きましょう、花柄は、お洋服も作れるような素材で、というのも、よいと思います。お洋服はモーリークロスでもいけるかなと思うのですが、小さな柄だとつぶれてしまうこともあります。

杉野:そうですね、小花柄だとシーチングとかのほうがきれいに出そうですね。

KF:展開を2つに分けてしまったほうがよさそうですね。バッグ用、お洋服用、みたいに。モーリークロスがいちばん両用という感じがしますが、打ち込みが甘いので、細かい柄をやるときにどこまで表現できるか。柄はシンプルにしておいて、色の展開を多くする、色の特徴を出す、というのもアリかもしれないですね。

ストライプ、水玉、という定番柄に、花柄も・・・。バッグづくりだけでなく、洋服も作れたら・・・。具体的なデザインイメージや生地サンプルを見ながら、大いに盛り上がった第2回目のミーティング。

次回は、みんなの柄の希望を取り入れた図案デザインを元に、柄のピッチや配色の検討会です。どんな柄に決まっていくのか、お楽しみに!