2015年11月、textile story のコーナーでご紹介したObiko。そのデザイナー、リンダ・ウィリアムズさんのインタビューをお届けします! 美しいデザインが生み出される背景についてお話を伺いました。
生まれたのはオックスフォードの町です。その後、イギリス国内、いろいろな町で暮らしました。ポルトガルやスイスで働いていたこともあるんですよ。ロンドンからヘイスティングスに移ったのは、今から10年前。当時、海の近くに住むことが何よりも重要だったんです。海岸にすっかり魅せられていたのでね。
ヘイスティングスはもともと漁師町で、人口90,000人くらいの町です。ヨーロッパ最大の漁船隊の発祥の地として知られています。イギリスでもっとも急なケーブルカーがあったり、旧市街の曲がりくねった狭い路地は一見の価値があります。
ヘイスティングスは、芸術や音楽の町としても知られていて、その美しいビーチと自然は、多くのアーティストを魅了し、年間を通じてさまざまなアートフェスティバルが開かれています。
この町で私のお気に入りの場所は、イースト・ヒルのてっぺん。ラッキーなことに、私の家のキッチンの窓からも眺めることができるのです。そしてもうひとつが、ヘイスティングス・カントリーパーク自然保護区。とても静かなところで、町全体を見渡せて、美しい眺めが堪能できます。
(photo: ヘイスティングスのビーチ)
(photo: ビーチで見つけたもの)
ヘイスティングスは、創作アイデアを練るのに大きな役割を果たしています。とくに夏のビーチ。昼下がりに泳ぎにいったり、スケッチしたり。海は心を穏やかにする作用があるのか、私は、なにものにも邪魔されることなく、自分の創作活動に集中できるのです。そして、しばしば最高のアイデアを思いつきます。
私の一日は、フレッシュな一杯のコーヒーから始まります。そして8時半にはスタジオへ出かけ、まずざっとメールに目を通します。そしてインスタグラム(@obikodesign)やツイッター、フェイスブックを更新し、その日に仕上げなければならない事を確認します。
「一日中デザインしている」と言いたいところですが、実際には、ビジネスとしてObikoを運営していくことに多くの時間が費やされいて、創作活動に取りかかれる時間は意外と少ないんです。それで私はいつも時間を見つけては、スタジオを飛び出し、少しの時間でも散策をしたりして、気分を切り替えています。
現在、私は新しいコラボレーションに取りかかっているのですが、それがとっても楽しい。2016年に向けて新しいデザインパターンにも取り組んでいます。そんなこんなで、夜の8時にはスタジオを出るように心がけているのですが、実際はなかなか難しいですね。
Obikoに関していえば、小さなカフェのあるショップを持つこと。一点もののObikoデザインのものや、インディペンデントのアーティストたちの作品を扱ったり……。そしてとっておきのコーヒーと一緒に美味しいスナックやスイーツを出したりできたらいいなあって。
個人的なことでいえば、もっと旅行したいですね、それとバンドで歌うこと。2015年の始めからギターのレッスンを受けているのですが、それが目下のお楽しみ。ステージネームも考えたのよ、それは今はまだ秘密ですけど(笑)。
Obikoの布は、コッカとの初めてのコラボレーション。コッカのチームとはとっても楽しくお仕事させていただいています。それは私にとって素晴らしい経験だったし、今もなお続いています。
みなさんには、Obikoの布で、個性的な作品をたくさん作ってもらいたいですね。私も実際の布が手元に届くのが待ちきれません。私自身、ソーイングの腕前は誇れるものではないので、自分自身の最初のプロジェクトはシンプルに徹して、Canary roseでスカーフを作ろうかなって思っています。
みなさんもObikoの布を使った手作り、大いに楽しんでくださいね!