コッカのなかでも大人気のブランド、echinoの新シリーズ、ni-co(ニコ)を使った作品です。選んだ布は、glasses-b。ほぼ実物大の(!)のメガネ柄がずらりと並んだユニークな布です。アイテムは、ズバリ、メガネケース! 製作してくれたのは、Anriさん。洋裁が大好きなAnriさんは、自分の身に着けるものはGパンと靴以外はほとんど手作り、今や9割が自作だそう。「自分で作ったものでおしゃれ(かどうかは謎ですが…)を楽しめていることが、とても自慢なのです!」というAnriさん。今回のメガネケースもおしゃれ大好きさんらしい、センスが光っていますよ。
使用した布:echino ni-co JG99700-702 (D)
材料:
□生地(表布、裏布):30cm×40cm
□皮革(口布):10cm×10cm
□キルト芯:30cm×20cm
□バネ口金: 幅1cm、長さ10cmを1本
メガネケースについて、Anriさんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
キャンバス地は程よい厚みなため、お洋服はもちろん、インテリア雑貨や生活雑貨と用途が広いと思います。
地の色が白ではないのも、汚れが目立たず、用途を広げると思います。
作りたいものが次々と浮かんで絞るのが大変でしたが、今回は、綿麻ととても丈夫な素材なので、毎日使うもの、バッグに入れて持ち歩くもの、そんなものを作ろうと思いました。
KF:作品についての特徴や工夫した点は?
一目見て、メガネケースだよね!という遊び心を前面に出しました。
メガネを多少でも保護できるようにキルト芯を挟んだのは、ちょっとひと手間で得られる安心感です。
また片手で開閉できることはメガネケースに欲しい機能だと思うので、バネ口金を。
でもできるだけ嵩張らないよう、ギャザーを寄せず、可能な限りタイトに仕上げました。
口布に皮を使ったのは、切りっぱなしOKなため、タイトな裁断でも縫い代に引っかかることなく口金を通しやすいという利点からです。
KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
口布の隙間で表に返せるようにしたので、返し口を縫い残す手間がいりません。その分、返す際には口布付近に負荷がかかります。返し縫いをしっかり掛けることがポイントです。
ミシンを掛ける時の注意としては、皮とキルト芯は伸びるので、サイズが変わらないよう待ち針やクリップで押さえながら掛けることです。こうすることできれいに仕上がります。
KF:実際にはどんなふうに使うといいのでしょうか?
おうちでも、オフィスでも、ポンっと机に置いておくだけで可愛いです。これなら、男性が持っても素敵だと思います。
KF:Anriさん、どうもありがとうございました!メガネケースの作り方プロセスもAnriさんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。
材料を用意します
準備はこんなに小さくて四角いだけの布ですが、それぞれを正確に裁断しておくと、後の作業がとても楽で、仕上がりもキレイです。
1. 口布と本体を中表で縫い合わせます。キルト芯は中袋と一緒に縫ってしまいますが、口布と縫い合わせる時でも、キルト芯と中袋とを、口布だけでなく底側も待ち針でぴったり重ねておくと、歪むことなく次の工程へ進むことができます。
2. 本体同士を中表で縫い合わせます。このように、口布は避け、本体の縫代は一緒に縫ってしまうと、表に返した時に落ち着きます。また特にこの部分の返し縫いはしっかりすると、表に返す作業も安心してできます。
3. この口布の間から表に返します。とても狭いですが、ゆっくり返せば通ります。もし通らなかったり不安な場合には、中袋側の底部分に返し口を縫い残し、そこから返すこともできます。
4.. 表に返ったところ。この後、中袋を外袋の中に入れ込みます。キルト芯の縫代が多少ゴロつきますが、気になる場合には、底の角の縫代を斜めにカットしてもいいと思います。今回は表にひびいたりはしなかったので、クッション性ということでそのまま残してあります。