東欧の食器をイメージした花柄プリント、Kwiat druk(クァット ドゥルック)のボーダー柄で作ったワンピースです。ボーダー部分を裾だけでなく、袖ぐりや衿もと、さらに前スカートの中央にも配してフォークロアっぽい雰囲気に。作ってくれたのは、アイデアとセンスが光る作品でおなじみのAnriさんです。
フォークロア調ワンピースについて、Anriさんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
ほどほどの厚みがあるので、とても扱いやすいです。上品な光沢のコットンサテンでしたから、ぜひお洋服にと思いました。
KF:作品についての特徴や工夫した点は?
左右のラインにとてもインパクトがあり、色合いも素敵だったので、思い切り目立たせたいと思いました。縦にもラインを使うことで、パネル柄であるかのように見える工夫をしました。
KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
柄行き優先で布目方向を決めているので、全体の布の取り方を把握してから裁断する方がいいと思います。小花柄の部分にも柄の方向があり、リピート柄でもないため、間違えて裁断すると修正しづらいです。
KF:どんなコーディネートがおすすめですか? 着こなしのポイントを教えてください。
もちろん1枚でも着られますが、重ね着もしやすい形なので、タートルニットとブーツを合せれば着られる季節が長いです。
KF:Anriさん、どうもありがとうございました! フォークロア調ワンピースの作り方プロセスもAnriさんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。
フォークロア調ワンピースの作り方
1.
柄合わせをしながら裁断をします。見返しには接着芯を貼りますが、縮む可能性もありますから、粗裁ちすることをおすすめします。
2.
見返しを作ります。外側の縫い代はあらかじめアイロンで折っておきますが、この形は見返しが表にきますので、特にカーブは丁寧に折っておくと仕上がりがきれいです。
3.
前後身頃の肩を縫います。ダーツは脇から縫い始め、縫い終わりは返しミシンではなく、上糸と下糸の糸端を結ぶと表にひびきません。
4.
身頃と見返しを縫い合せます。少し縫いにくいですが、衿のスリット部分の縫い終わりは、見返しと身頃の縫い止まりに重ねると穴が開きません。
5.
見返しを表に返し、ミシンで押えます。端ミシンをかける際、スリットの先端で2~3度ミシンを返すとわかれにくくなります。
6.
スカートを作ります。縦のラインの柄を強調するため、前スカートのプリーツは山も谷もミシンで押さえました。また、7mmの所で仮押さえしておくと後が楽です。
7.
身頃とスカートを縫い合せます。縫い代は身頃側にアイロンで倒し、身頃側に端ミシンをして押えます。
8.
袖をつけます。縫い代は身頃側に、袖山のギャザーをつぶさないよう、アイロンの先端を使って倒します。アイロンは、アイロン台の端の細い所を使うとかけやすいです。袖口の縫い代は通常よりも多めですが、これはベルスリーブで袖口が広く裏が見えやすいためです。
9.
完成です。前スカートはプリーツでスッキリと、後スカートは真ん中にたっぷりギャザーでふんわりシルエットです。切替の位置が高いことと後ろのギャザーで、ウエストからお尻のラインをカバーしつつ脚長効果ありです。
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