「コッカファブリックのオリジナル生地を作ろう!」という新たなプロジェクトがスタートしました!
プロジェクトメンバーは、コッカファブリックの人気コーナー、「craft & sewing」でコッカの布で作品を作ってくれているクリエイターの4名。杉野未央子さん、猪俣友紀さん、田巻由衣さん、武井聡美さんです。
▲右から、杉野さん、猪俣さん、田巻さん、武井さん、コッカスタッフ、コッカスタッフ
コッカファブリックでは、クリエイターさんたちを招いて不定期に「座談会」を開催していました。毎回、ユーザー目線のストレートな意見に耳を傾けるうちに、「クリエイターさんたちと一緒に生地を作りたい!」となり、新プロジェクトがスタートしたのです。
「座談会レポート」改め、プロジェクトの制作ストーリーをお伝えしていきます!
プロジェクト1回目のミーティングが行われたのは、5月下旬。実際に生地を見ながら、ということでコッカの東京支社に集まりました。
今年3月に行った座談会、「こんな生地、あったらいいな」を経て、クリエイターのみなさんには、お気に入りの生地を送ってもらっていました。その生地を見て、コッカでいくつか生地のサンプルを選び、事前にクリエイターのみなさんに送っています。
第1回目は、使いやすい生地や好きな柄について、生地のサンプルを見ながらの意見交換です。
武井聡美さん(以下、敬称略):用途によりますね。
全員:うんうん、そうそう。
猪俣友紀さん(以下、敬称略):最近、私はモーリークロスを使うようになりました。MUDDY WORKSのあんぱん柄とか。モーリークロスは切りやすいし、布目が見えやすかった! 布を裁つときに布目に沿って切ることが多いので、たて糸もよこ糸もよく見えるとすごく切りやすいんです。
全員:うんうん。
▲生地サンプルを見せながら、生地の種類や特徴について説明するコッカスタッフ。
猪俣:最近、キャンバスワッシャーを教材として使いました。エプロン作ったり、バッグ作ったり。これもすごく万能でした。ハリがあるので、接着芯を貼らなくてもできるし、貼ったらもっと仕立てがよくなります。
武井:ワッシャーの定義ってあるんですか?
田巻由衣さん(以下、敬称略):ワッシャー生地って折りジワが取れなくて・・・。アイロンかけてもシワ加工は取れなかったけれど、折りジワも取れなかった(笑)。
猪俣:ワッシャー生地は水通しすると縮みますよね。
▲ミーティングに先立ち、クリエイターさんたちにお送りしていたコッカの生地サンプル
猪俣:オックスって厚手というイメージがあったのですが、なかには結構、薄手のオックスもありますよね。
田巻:薄手のオックスは内布にぴったり。
杉野未央子さん(以下、敬称略):確かに外に厚い布、内側に薄い布というパターンもありますが、私の場合、やわらかい表情を出したいときは薄い布を外側に使うこともあります。そのときはバッグの強度を出すため、内側に帆布を使ったりすることも。
全員:大事、大事!
武井:最終的に悩むのは内布だったりする。
猪俣:echinoの生地にechinoの無地を合わせるとドンピシャなんですよね。布合わせは難しいとおっしゃる生徒さんも多いので、迷ったら同じメーカーさんの同じシリーズを使うと、だいたいどの色を合わせても合うはず、とおすすめしています。私も作品を作るときに柄と無地という組み合わせをよくします。
▲echinoの生地サンプル
杉野:ちょっと派手にしたいときは、柄を内側に持ってくることもあります。外側はシックな無地なのに、ちらっと見えたときにストライプあってカッコいい、みたいな。
杉野:モーリークロスは切りやすかったです。老眼気味の人でも糸目が見えやすい。布に線を引くこともあるのですが、できれば糸目どおりに切っていきたい。線を引いてロータリーカッターで切っていく分にはいいんですけど。糸目が見えていると、針も入りやすいし、糸も抜きやすいし。糸を抜くときに途中で切れないで、最後まで抜けていくと本当に気持ちがいい。
猪俣:そうそう、糸目が見やすいということ。
猪俣:まっすぐなストライプは切りやすいけれど、布目に合わせるとやっぱりゆがんできます。
杉野:糸目で切ったときに、ズレが目立たない柄がいいですね。チェック柄とかは特に端がズレてしまいます。なので、生地端が無地になっているといいなと思います。
杉野:生地端は、無地なり、ドットなりにして、真ん中にきれいなチェックがあったら。生地によっては、どこまでいってもゆがんでいるチェックもあって・・・。チェックを使う率が減りました。
田巻:私も全然チェックを使わなくなっちゃった。
猪俣:昔はよく使っていたんですよね、ブロックチェックやすごく細かいミジンコチェックとか。
杉野:小さなチェックは生地が薄いものが多いのですが、縫うときにゆがみがでやすくて、使いにくかったものもありました。
ひとしきり柄の話で盛り上がったところで、コッカのオフィスに並べられた生地をチェックすることに。服地用の布は、ポリエステルと綿の混紡もあり、バラエティ豊か。生地の種類もいろいろです。
杉野:ポリエステル入りは、色もきれいでシワもなくて扱いやすいのですが、うっかり高温でアイロンをかけたら、白い部分だけヨレヨレになってしまったことがありました。
どんな素材にするか、どんな柄にするか? それぞれの生地の特徴をみんなで確認しつつ、方向性も見えてきたかな?というところで、第1回目のミーティングは終了。
次回はいよいよ柄の話です。ヒートアップ間違いなし。さて、どんな話が飛び出すことやら。乞うご期待!