かつての日本では男性の正装として流行したカンカン帽ですが、最近では女性の間でも人気急上昇。マニッシュな形ですが、リボンをあしらえば、フェミニンなワンピースにも似合います。使った布は、エレン・ベイカーさんの新シリーズ、PAINTです。
使用した布:(表布・ブリム裏布)PAINT by ellen baker JG42010-11A
材料:
□生地(表布・ブリム裏布):110cm×50cm
(サイドクラウン裏布・トップクラウン裏布):90cm×30cm
□接着芯(中厚手):70cm×50cm
(厚手):30cm×30cm
□伸び止めテープ:幅1cmを1m
□グログランリボン:幅2.5cmを1.4m
カンカン帽について、あんりこさんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
ベーシックな色使いで模様が素敵な中厚地、真っ先に帽子を作ろうと思いました。形次第、コーデ次第でマニッシュにもエレガントにもなりそうで、服飾小物に向いていると思います。
KF:作品についての特徴や工夫した点は?
ブリムの大きな帽子は生地と芯の選択が案外難しいこともあり、比較的作りやすく製図もしやすい、浅くブリムの小さなカンカン帽を作ってみました。
KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
厚めの芯を貼るとはいえ、とにかく伸びやすいバイアス部分で伸ばさないように気を付けてください。
KF:実際にはどんなふうに使うといいのでしょうか?
形はマニッシュなカンカン帽ですが、リボンを長めに結びキュートさも混在させてみました。スカートやワンピースとも意外と相性がいいですよ!
KF:あんりこさん、どうもありがとうございました!カンカン帽の作り方プロセスもあんりこさんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。
カンカン帽の作り方
1.
特にブリムとトップは、ざっと大きめに切り、芯を貼ってから裁断をする粗裁ちをおすすめします。
2.
細かいことですが、トップとサイドを縫い合わせる際、サイドを上に見て少しずつ、押えの所で布の端が合うようにミシンを進めていくと、トップが伸びにくく形が崩れません。
3.
トップとサイドにも堅い芯を貼ってもOKなのですが、難易度があがるので中厚を使いました。そのカバーという意味でも、縫代を割ってステッチを入れることで、角が出やすくしています。
4.
表と内布がずれないよう、中とじをしたところです。表と内布は同じ型紙なので、内布が余り気味になります。そこで気持ち、内布がはみ出すくらいで止めると収まりがいいです。
5.
帽子の最後の始末はサイズテープが一般的ですが、今回は初めてでも失敗しにくいと私が思う確実な方法を選んでいます。もちろんここはサイズテープでも、バイアステープでも、手でかがらずミシンでも、お好みの方法にアレンジしていただいてかまいません。
6.
ブリムの縫代にはこのように、ちょんちょんと切り込みを入れてから内布をかがり、リボンをつけたら完成です。
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