「コッカファブリックのオリジナル生地を作ろう!」第6回目 生地が完成!作品づくりで使い心地をチェック♪

4名のクリエイターさんたちとスタートした「コッカファブリックのオリジナル生地を作ろう!」という新プロジェクト。

プロジェクトメンバーは、コッカファブリックの人気コーナー「craft & sewing」で、コッカの布で作品を作ってくれている4名。杉野未央子さん、猪俣友紀さん、田巻由衣さん、武井聡美さんです。

昨年11月には、生地づくりの工程を見学するため、京都の染工場にも訪れました。昨年末、ついに生地が完成。さっそく各々で作品を作ってみて使い心地をチェックしました。今回は、作りたてホヤホヤの作品を持ち寄っての意見交換会です。

プロジェクトで作った生地の名前は「KONiTT(コニット)」。柄は3つの柄を組み合わせた「まるさんかくしかく」、ストライプの「しましま」、小さな葉っぱ柄の「はっぱ」の3種類。「まるさんかくしかく」と「しましま」はオックス、「はっぱ」はシーチング。どちらもコットン100%の生地です。

切りやすさと縫いやすさは?
コッカファブリック(以下、KF):今回のプロジェクトでは、使いやすい布として、「切りやすくて、縫いやすい」をひとつのテーマにしてきました。実際に使ってみていかがでしたか?

杉野未央子さん(以下、敬称略):切りやすくて、扱いやすかったです。柄の向きがないのもいいですね。糸目も見やすいし。ストライプ生地のラインは、ほんのちょっとのゆれがあるのがよかったです。

田巻由衣さん(以下、敬称略):本当に切りやすかった。上下のない生地がうれしい。何を合わせても大丈夫だし。

KF:切りやすさというのは、ハサミがスススーって入る切りやすさなのか、布地の見え方なのか、どっちでしょう?

田巻:布地の見え方です。感覚的にはそっちのほうが気になって。でも、ロータリーカッターを使うと引っかかったり、切れにくかったりする布もあるので、そういう意味でも、今回作った布は切りやすかったです。スムーズに切れるというか。

武井聡美さん(以下、敬称略):みなさんと感想は同じなのですが、かなり切りやすかったです。オックスの布も本当に切りやすくて、引っかからない。

猪俣友紀さん(以下、敬称略):ストライプの柄は、ラインがゆらいでいるので、まっすぐ切らなくていい。これはすごくよかった!

染工場見学で生地への愛着が深まった
KF:生地を作る、という作業はいかがでしたか?

田巻:楽しかったです、本当に。貴重な経験をさせてもらったという感じで。インクジェットと捺染では生地がどう違うのか、見比べてもっと知りたくなりました。

KF:生地づくりには、色決め、柄出し、といろんな工程がありましたが、どの工程が興味深かったですか?

田巻:全部、面白かったです。私は絵を描くことが好きなので、こんなのいいかな、あんなのもいいかなって、考えるのがすごく楽しくって。染工場の見学も最高でした!

KF:田巻さんには「KONiTT」というブランド名やフォントも全部、決めていただきました。

田巻:布の耳に名前が入っていて、感激でした。

武井:生地づくり、楽しかったです! 私はミニチュアの作品を作っているので、ミニチュア用の布は、イラストレーターで絵を描いて、自宅で布に印刷して作っていました。なので、実際に染工場で制作工程を見たのは衝撃でした。「本物」を見られたことが、今後の人生観、価値観をがらっと変えてくれたように思います。それと、ひとりで作っていたら限界があると思うのですが、チームで作れたのはよかったです。4人ともテイストが違うので、最初はどうなることかと思いましたが。

猪俣:みんな最初は同じ想いですよね。色決めも難航するかなって思ったら、ポンポンポンって決まって。

KF:みんなで会って、話し合いながらできたのがよかったですね。

武井:こういうの、ああいうの、って、たくさんの案や希望が出てきたとき、コッカさんが上手にまとめてくれて。

猪俣:そうそう。すごいと思った。

武井:工場見学をしたら、布の耳の穴がもったいなくて切れなくて。あの機械を思い出しちゃって。

生地の向きを変えて使うと動きが出る
KF:本日は、作りたての作品をみなさんに持ち寄っていただきました。みなさんの作品を一緒に見ながら、さらに使い心地などを伺っていきたいと思います。

杉野:「しましま」を使った巾着バッグを作ってみました。1種類の布を縦横で向きを変えて使うことで動きを出しています。

杉野:「まるさんかくしかく」は1枚の中の3種を合わせて作りました。隣り合わせの柄はそのまま使ってその二柄に被るようにもう一柄を乗せて合わせています。レザーと丸カラビナでハンドルをつけたのは、「まるさんかくしかく」の「しかく」だけを使ったバッグ。使う場所によっても、選んだ色によっても、全然違う雰囲気にできるのが、楽しいですね。

杉野:「はっぱ」は優しい雰囲気の細かな柄を活かして、ギャザーを寄せたふわっとしたポーチを作りました。

ストライプ柄は普段づかいにぴったり

田巻:カットのしやすさや縫いやすさをチェックするため、長い直線のあるものを作ってみました。

田巻:「しましま」は、使いやすくて気に入っている巾着バッグのレシピで仕立てました。結果、ほどよい歪みラインが切りやすく、縫い合わせ部分もきれいに仕上がりました。「しましま」はすっきりした印象で普段使いにぴったりです。

田巻:もうひとつのバッグは、布耳のKONiTTをタグ代わりに使いたかったのと、3柄がせっかく一緒になっている生地なので、3柄とも入ったバッグを考えました。

同じ形でも色が変わるだけで違う印象に

猪俣:全部の生地を使ってコースターを作ってみました。

全員:わぁ〜、かわいい!

猪俣:3つの柄が1つになった「まるさんかくしかく」は、ちょうど柄が変わる部分を使ってみました。オックス生地は張りがあるのでカーブを縫うとガタガタになってしまうかなと思いましたが、試しにアイロンをかけずに仕上げてみたところ、意外にもすんなり仕上がって、可愛い栗のモチーフが完成しました!

KF:これが1枚の布とは思えないですよね。

猪俣:使ってみると、コースターの中にドットがぽつんと入ったりして、なんかいいなって思いました。裏面は「しましま」です。ストライプというと、まっすぐに揃えないと歪んだ印象になってしまうところ、この揺らぎのあるストライプはそういう心配もなく、合わせやすかったです。同じ形でも色が変わるだけで違う表情になって、作る時間も楽しめました。

内布づかいもオススメ♪

武井:私はあえて内側のみに使ってみました。内側だけでも見せたくなるくらい素敵。マルチストライプなので、どこを切り取っても可愛い。内布使いもオススメです♪

武井:内布に使ったときの柄の出方などの雰囲気を確かめたくて、こんなふうに使ってみました。「しましま」の手描きのようなゆらゆらしたラインは、直線がずれていないので裁断時にとても切りやすく、縫う際もガイドラインになって縫いやすかったです。

KF:クリエイターのみなさんと一緒に新しい生地を作るプロジェクトも、ここでひと段落。実際に布を縫ってバッグや小物を作っているみなさんからの意見は、”おぉおお”と思うこともたくさんあり、布を作る側にとって、またとない学びの機会になりました。

2月の展示会を皮切りに、「KONiTT」を展開してまいります。素敵な作品と一緒にSNSなどで発信していきますので、これからも楽しみにしてくださいね!

■特集ページ
KONiTTが出来上がるまでの過程や、こだわりポイントなどをまとめてご紹介いたします。
https://cocca.ne.jp/pages/konitt

■販売ページ ※販売スタートは2/8(水)~
はっぱ ¥1320/m
https://cocca.ne.jp/products/yka-11030-1

しましま ¥1430/m
https://cocca.ne.jp/products/yka-11040-1

まる さんかく しかく ¥1430/m
https://cocca.ne.jp/products/yka-11040-2

「コッカファブリックのオリジナル生地を作ろうプロジェクト」今までのレポートはこちら。

第5回:染工場見学
第4回:生地サンプルが上がった!
第3回:柄デザインの決定  
第2回:柄選び 
第1回:新企画スタート!