“昭和”な雰囲気が漂う布ができ上がりました。昔、醤油屋さんや酒屋さんで働いている人はこんな“前掛け”を使っていた……。そんなイメージでデザインしたシリーズです。金ラメを使ってゴージャスに仕上げています。生地は厚手の8号帆布です。
幸せを叶えるだるまをモチーフにした布です。「七転び八起き」ー倒れても起き上がる、という意味も込めて、倒れているだるまも配置しています。
“昭和”な雰囲気が漂う布ができ上がりました。昔、醤油屋さんや酒屋さんで働いている人はこんな“前掛け”を使っていた……。そんなイメージでデザインしたシリーズです。金ラメを使ってゴージャスに仕上げています。生地は厚手の8号帆布です。
幸せを叶えるだるまをモチーフにした布です。「七転び八起き」ー倒れても起き上がる、という意味も込めて、倒れているだるまも配置しています。
今回ご紹介するのは、デンマークのデザイナー、リサ・グルーさん。2015年前半のコッカ展示会でデビューしたシリーズ、「スカンジナビアンダイアリー」は、スカンジナビアの森からインスピレーションを受けたというファンタジックな柄が印象的でした。持ち前のユーモアと個性豊かな発想、そしてそこに潜む女性的な表現……。その独特なアートワークが生まれる背景や制作スタイル、日々の暮らしについてお話を伺いました。
デンマークのロイヤルアカデミー オブ ファインアート、スクール オブ デザインで学びました。学部生のときはテキスタイルデザインを専攻し、修士に進んでからはヴィジュアル・コミュニケーションを学びました。最終的には、グラフィックデザインの修士号を取得したのですが、テキスタイルへの情熱は忘れたことはありません。グラフィックとテキスタイル。その2つのコンビネーションは、私にとってパーフェクトだったのです。
大きめキノコの実写モチーフが特徴のCARAMEL-CRUNCH★Fabricを使ったクラッチバッグです。ポップでカラフルな生地に、革とゴールドのカシメをつけて、大人の女性が持ちやすい雰囲気に。作ってくれたのは、センスのいい手作り雑貨が人気のハンドメイド作家の田巻由⾐さんです。
使用した布: :CARAMEL-CRUNCH★Fabric H3140-1 (B)
材料:
□⽣地(表布A):110cm 幅×40cm
(表布B(プリント)):40cm×20cm
(表布C(無地)):40cm×20cm
(裏布(帆布)):90cm×40cm
□⾰はぎれ:好みの⼨法(作品は幅約7cm× ⻑さ約30cm)
□接着芯:少々
□カシメ:直径0.9cm を5個
クラッチバッグについて、田巻さんにいろいろとお尋ねしました。
KF (コッカファブリック:以下、KF) 今回使った布の印象を教えてください。
インパクトのあるドット柄が個性的で素敵だと思いました。
くっきりとした色合いを生かして、合わせる生地はシンプルに。
生地を横に使うことで、無駄も出ず、可愛いキノコ柄も両面で楽しめます。
KF:作品についての特徴や工夫した点は?
マチもファスナーもなくとっても簡単な作りですが、
これが意外と便利です!開け閉めが楽で紙袋のような気楽さで使えます。
デザインは大人が持ちやすい雰囲気になるよう、
革とゴールドのカシメでアクセントをつけました。
KF:実際に作るときのアドバイスをお願いします。
ハンプなど、厚手の生地で内袋を仕立てれば、簡単に、
かっちりとした かっこいいクラッチバッグになります!
カシメは、カシメプライヤーを使うと 音も出ずきれいに仕上がりますよ。
KF:実際にはどんなふうに使うといいのでしょうか?
シンプルな服にとっても映えると思います!
まっすぐな作りなので本や書類も入れやすく、
バッグインバッグのように使うのも良いですね。
KF:田巻さん、どうもありがとうございました!クラッチバッグの作り方プロセスも田巻さんに撮影していただきましたので、ぜひ、作り方シート(PDF)と合わせて参考にしてくださいね。
「KOKKA×未来のテキスタイルデザイナーというフィールドへ」をコンセプトに隔年で開催しているコッカプリントテキスタイル賞『inspiration』。7月30日に第4回の受賞者を発表しましたが、8月22日、授賞式が開かれました。今回はその様子をお伝えします。
授賞式の会場になったのは、東京・ 代々木上原のcase ギャラリー。
白壁の広い空間に受賞作品が展示されました。正面の壁・左側が、グランプリを受賞した大道くららさんの作品。右側は、準グランプリを受賞した坂本あこさんの作品です。
こちらは佳作に入選した作品。左から、谷藤 萌惟さん、山本 遥さん、古田 千咲さんの作品。
こちらも佳作入選作品。左から、福川原 季里さん、MAKINANOさん、Darings(寵児)さん、森田 陽子さんの作品です。
授賞式は株式会社コッカの岡田社長の挨拶から始まりました。
「このコンテストを通じて、日本のテキスタイル業界を盛り上げていきたい。テキスタイルに興味のある学生や、異業種の方々もどんどん応募してほしい」と熱っぽく語りました。
続いて審査員を代表して、飛田正浩さん、有田昌史さんのスピーチ。写真は飛田さん。今回の応募作品を振り返り、「そろそろ内面を出していかないといけない時代になったのかなあと思います」と、しみじみ。そして、「選考時に大切にしたのは、不器用なんだけれど、自分を伝えようとしているかどうか。それは、好きな人に想いを伝えようとする恋愛に似ている」と、思いがけず恋愛が引き合いに。この話には会場の皆さんも興味津々でした。
続いて有田さん。「応募作品は回を重ねるにつれ、どんどん成熟した形になってきていると思います」との評。「布の魅力のひとつに「まとう」ということがあり、生活のなかで布ならではの広がりかたをする」と述べ、その特性を「醗酵」という言葉で表現されたのは印象的でした。
作品と一緒に送った応募用紙には「心に唱える問いかけによって描かれる心模様を染め上げ、縫い込めたい」と綴った大道さん。受賞式では、「(さまざまな出来事に)直感を働かせて、心の動きに敏感になって、自分の中にも敏感にセンサーを見つけられるようになりたい」と語ってくれました。
こちらは大道さんの応募時のポートフォリオ。
「裏山の正面」、「おたまじゃくしって言ってみて」など、ユニークなタイトルは、「短歌を詠んでいます」と聞いて納得。言葉が先に浮かび、それからテキスタイルを考えることもあるそう。
こちらは準グランプリを受賞した坂本あこさん。
パンが大好きでいろいろと食べ歩きをしているという坂本さんらしい美味しそうなテキスタイル。会場に飾られた「カンパーニュ」のデザインのほか、ポートフォリオには、「クリームパン」や「カレーパン」などもありました。
授賞式の最後にみなさんで記念撮影。
このあとギャラリーは、祝賀会場に早変わり。caseギャラリーさん特製の美味しいお料理がふるまわれ、初対面同士の方が多いなか、テキスタイルを”肴”に、審査員も受賞者も大いに盛り上がりました。